モロッコ大周遊12日間
2024年12月16日(月)
初めてのアフリカ大陸、初めての砂漠、初めてのラクダ。モロッコへは砂漠の旅人かなと思いきや、イメージ一新。海岸部は、地中海性気候に属し、一年中穏やかな気候。アトラス山脈を越えた内陸部が砂漠性気候。モロッコは、農業国であり、穀倉地帯。カサブランカをはじめとする大都会には、ビルが建ち並ぶ。
いま、話題の青の街シャウエンや迷路のフェズ旧市街、 カオスなマラケシュのジャマエルフナ広場を体験。定価のないお気に入りを買い求めるやりとりや値切り交渉を楽しんだ。また、映画の世界観も堪能。名台詞「君の瞳に乾杯」で有名なアメリカ映画「カサブランカ」でモチーフにされた酒場「リックス・カフェ」で夕食。クレオパトラ、ベンハー、ハムナプトラ、インディ・ジョーンズ、グラディエーター などなどを撮影した「アトラス・スタジオ」も見学。
高校の世界史でも習わなかったモロッコの歴史や宗教観にも触れる。歴代王朝とその都、カラカラ帝時代のローマ遺跡、スペインやオスマントルコなどとの関係。
モロッコの台所
kojima-dental-office.net/blog/20241128-19939
0日目 事前準備
今回今回のスマホの海外対策は、ドコモ海外利用「世界そのままギガ」ではなく「グローバルWi-Fiレンタル」を使うことにした。それに伴う切り替えやシミュレーションを確認する。また、ロストバケージ多発に備えて、パジャマや1日分の着替えのための機内持ち込み用のバックをトランクとは別に用意する。
1日目 12/5(木) 霰
お昼に、内灘を出発し、金沢駅の白山そばにて白海老かき揚げそば。北陸新幹線と成田エクスプレスを乗り継ぎ、成田空港へ。3F出発ロビー、阪急交通社受付カウンターで手続きをして、エミレーツ航空カウンターにてトランクを預け、搭乗券を受け取る。手荷物検査、税関、出国審査を済ませ、ラウンジでのんびり休憩。揚げたての天ぷらが美味い。搭乗口へ。時々動かなくなるのでピカチューの腕時計を購入。今回は7人のツアー。
雪は降っていなかったが、雪のため30分遅れるとアナウンス。翼を水銃で洗っているのが見える。ドバイへ。夕食は、ラウンジで食べたので、軽く寿司とうどん・そばをチョイス。冷凍かな?映画見て就寝。
2日目 12/6(金) 晴れ
早朝、ドバイに30分遅れで到着。AエリアからCエリアへバス移動後に手荷物検査を済ませ待機。カサブランカへ30分遅れで飛び立つ。時間通りではないことを受け入れる。「ウォシュレットなし」、日本の日常とは違うことに慣れないといけない。朝食は、フルーツとコーヒー。機内ラウンジで気晴らし、ナッツをつまみ、ビール。うとうとと気持ちよく昼寝。昼食 は、スープとラム肉。21時間の空の長旅、乗り継ぎを合わせると丸Ⅰ日かけてカサブランカに40分遅れで午後1時頃(時差-8時間)に到着。
トランクを受け取り、出国審査。アフリカ、モロッコの地に初めて足をつける。空港内でモロッコ通貨(ディルハム)へ3万円を両替。暫くすると、お祈りに行ったのか、4つの窓口が1つになり、大行列になった。
現地ガイドのハッサンさんとご対面。バスの運転手さんとその助手さん、10日間よろしく。一路、ラバトへ。
首都として整った綺麗な街、豊かな緑な首都ラバト。四角に刈り込んだ並木が印象的。街のあちこちをカスバ(砦)がとり囲む。
【世界遺産】ラバト観光
skyticket.jp/guide/75389/
moroccodoko.com/rabat/
先ず、カスバに囲まれたハッサンの塔へ向かう。城壁のボコボコした穴は建設中に足場の杭を打ち込んだ痕。正門、裏門2カ所に立つ騎兵がかっこいい。12世紀末、ムワッヒド朝のヤークーブ=アル=マンスールが、西方イスラム世界最大のモスクを建設するという野心的なプロジェクトを試みたが、彼の死によって工事は中断した。敷地内に残された作りかけの壁と300本の柱などから、モスクの潜在的な規模と壮大さを明確に示している。モスクは12の入口からなる183m×139mの大きさで、その内部には21の部屋が作られる予定だった。モスクと並んで建てられたハッサンの塔も、当時世界で最も高いミナレットも 1199 年に中止され、予定されていた 86 メートル (260 フィート) の約半分となった。見事なアルモヒド建築様式であり、その荒々しい幾何学的なシンプルさと頑丈なフォルムが特徴。1755年のリスボン地震の揺れにより、未完成のミナレット、頑丈の壁やいくつかの遺跡だけを残して倒壊した。
ハッサンの塔
privatedrivermorocco.com/ja/hassan-tower/
隣接するモハメッド5世廟の門が開いていなくて中には入れなかった。王国なので何故かは聞けない、偉い人が来てるのかな?翌朝もう一度トライすることになった。
夕方、ホテルに到着。湯船の栓がなくお湯が貯められなかった。お湯に浸かる習慣なく必要としていないのだろう。今夜はシャワーのみ。
ラバト ファラーホテルラパト
resort-tabi.com/morocco/farahhotelrabat.html
夕食は、ホテルでバイキング。モロッコについて初めての食事は、タジン鍋。カサブランカビール200mlが70ディルハム(1120円)。アルコールを飲まないから高いのかな。
時差の関係なのか、8時半(日本時間では早朝3時半)に就寝。
3日目 12/7(土) 曇り時々晴れ 7~20℃
早朝4時半に目が覚める。身支度してホテルの外に出てみると、霧の中にムハンマド6世タワーが薄ぼんやり見える。朝食にもタジンが並ぶが、食べ慣れた物を選ぶ。
明るくなってきた。日の出8時、日没6時。バスに乗り込む。サバハラヘル(おはよう)、ショクラン(ありがとう)。先ず、昨日入れなかったモハメッド5世廟へもう一度。9時の開門を待つ。霧が幻想的。温かくなり、水蒸気が一気に舞い上がる。王室の衛兵さんたちが要所に出勤してきた。騎兵も定位置に。さあ開門。
ムハンマド5世廟は一般公開されている。イスラム教徒以外でも入館できるモスクや廟は、モロッコでは貴重。国が誇る英傑の偉大さを、世界中から訪れた観光客が知る場にもなっている。現国王の祖父にあたるムハンマド5世は、フランスからの独立運動を指導したため、一時はスルタンの座を追われ、マダカスカルに亡命しながらも国民の人望を集め、1956年、見事にモロッコを独立に導いた建国の父。外観は装飾された真っ白な大理石とピラミット型の緑色の屋根が特徴。内部は目を見張る華やかさ。天井と壁は繊細な彫刻が一面に施され、まるで伝統工芸の粋を集めた美術館のよう。モザイクタイルも綺麗。天井には壮大な金色のシャンデリア。廟内中央にある石棺がムハンマド5世のもの。
ムハンマド5世廟
crea.bunshun.jp/articles/-/9552
次に、行ってみたかったシャウエンへ。道路の舗装幅が狭く、大型バスはギリギリ、バイクは舗装の外側へ追いやられる。舗装のやり方に問題があるのか、バスがかなり揺れる。交差点は、信号ではなくロータリー。草原の所々に畑や果樹林が作られ、灌漑水路も見られる。トイレ休憩を挟む。香り高いミントティをクッキーと一緒に頂く。ミントティは10時から4時、5時になるとコーヒーになるそうだ。黒コショウや多種多様なスパイスを入れたスパイスコーヒーも飲まれるそうだ。
4時間かけてようやく標高1300から1400mの山間の町シャウエンが眼下に見えてきた。城門をくぐると、いよいよ青の町、シャウエン。先ずは、昼食。アボカトとエビのサラダ、パエリア。町には、アルコール提供するホテルや飲食店はない。唯一1軒の酒屋では、小さなビール1本が約5000円。ひぇー高い。
さあ、幻想的な雰囲気が漂う旧市街の狭い路地を散策。400年以上にわたって異教徒の立ち入りを禁じてきた、神秘のベールに包まれた街。白と青色の世界は写真スポット満載。グランドモスクの前広場には商店や露店が建ち並ぶ。昔は白いペンキだったが、25年くらい前に青いペンキを塗る人がいて、その色いいねと段々広まったそうだ。町で見かけた画家が営む店で青くなる前のシャウエンの街の絵をお土産に。屋根裏の木組みやその当時の町の様子がよく分かる。シャウエンを望む高台のフォトスポットに立ち寄り、見納め。
シャウエン
hotels.his-j.com/ct/tripiteasy/post-11398/
www.veltra.com/jp/guide/international/spot-international/51016/
シャウエンの町の中に大人数が泊まれるホテルがなく、少し離れたホテルへ。お洒落なコテージタイプ。シャウエンの町の明かりが綺麗。管理棟、レストランへの道に迷う。シャワーのみで、しかもボイラーが遠いのかなかなかお湯が出てこない。夕食はバイキング。お皿が綺麗。アルコールなしも覚悟していた。
4日目 晴れ時々曇り 7~20℃
モーニングコールより早く目を覚まし、ゆっくり朝食。バスに乗り込み、シャウエンよりボルビリス(165km、約3時間30分)へ。途中にトイレ休憩2回、2ディルハム。コーヒーは、30ディルハム。灌漑設備があるところは畑に、設備のないところにはオリーブの木、オレンジより乾燥に強い。オリーブの木には、オスとメスがあり、2本一緒に植えてある。
ボルビリスに到着。ベルベル語のキョウチクトウ(この辺りにありふれた花)から名付けられた、毒性あり。ローマ時代のボルビリス古代遺跡は、ほんのわずかしか発掘されていない、まだまだこれから。紀元前40年頃ローマ帝国の属国として生まれた都市。この地は肥沃で、小麦やオリーブオイルなどを多く産出した。それはローマへと出荷され、この町に富と繁栄をもたらした。217年にはアントニヌス勅令を発してくれたカラカラ帝への感謝を捧げた「カラカラ帝の凱旋門」が建造された。真っ直ぐ伸びる幅広いメインストリートとバシリカ(長堂)や公衆浴場も。
イタリアの旅2018.2.13.カラカラ浴場
kojima-dental-office.net/blog/20180216-8595
階級により通りに面していたり敷地の大きさが異なる。貧富の差が如実に表れている。オルフェウスの家と中庭に残るモザイク画は見事。オリーブオイルの油絞り器の解説が面白い。
【世界遺産】○ボルビリス古代遺跡観光
skyticket.jp/guide/115054/#:~:text=%E3%80%8C%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E9%81%BA%E8%B7%A1%E3%80%8D%E3%81%AF,%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%9F%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
次は、モロッコ王国最初の首都、メクネス(32km、約1時間)へ。昼食は、レストランで、モロッコサラダ、イカタジン、クレープ。
古都メクネスは、1666年にイスラム教国のアラウィー朝の都としてベルベル人が築いた。国王ムーレイ・イスマイルがヴェルサイユのような街に変えようと大規模は改修、イスラム文化とヨーロッパ文化が合わさったイスパノ・モレスク様式、しかし、王はこの都が完成する前にこの世を去り、息子は都を遷都。
【世界遺産】古都メクネス
skyticket.jp/guide/116933/
ムーレイ・イスマイル廟の門が閉まっていたので、北アフリカで最も美しい門、マンスール門へ。メクネスの入り口の役目を担い、エディム広場に面している馬蹄型の大きなアーチ。修復中で足場が組まれていた。それでも垣間見られる青や緑の美しいモザイクと彫刻は素晴らしかった。工事中で塞がれていたので、ぐるりと歩いて回り再びエディム広場へ。コウノトリが巣を作っている。門の裏側は質素。まだイスマイル廟が開いていないので、広場の横にある街の真ん中のゴルフ場へ。誰がするのかな?
この国は門がいつ開くのか、何故開かないのかがよく分からない。やっと開いた、いよいよムーレイ・イスマイル廟。一部を除いて非イスラム教徒でも見て回ることができる。壁や天井に施されているモザイク、漆喰彫刻の美しさと繊細さはさすがに素晴らしい。イスラム文化最高傑作。お墓の四隅に、友のルイ14世から贈られた時計が置かれている。帰りに特別にトイレを使わせてもらう。
フェズ(65km、約1時間30分)へ向かう。夕方、ホテルに到着。フェズの旧市街が見える部屋に2連泊。夕食はバイキング。3日も続くと飽きてくる。タジン鍋も。
フェズ泊 ルメリニデス
les-merinides.hotelfesmorocco.com/ja/
5日目 12/9(月) 晴れ 5~19℃
ゆっくり起きて、のんびり朝食。
ひっそりとしかし固く伝統を守ってきた強さと穏やかさをあわせ持つ、象牙色の街フェズを1日歩く。モロッコはここから始まった。多くのモロッコ人にとって精神的な首都。約1000年の間、閉ざされていた町。1912 年まで非イスラム教徒の立ち入りは一切禁止され、2005 年まで宿泊することもできなかった。迷路に詳しいフェズだけのガイドが加わる。松田聖子が歌う迷路マラケシュの比ではない、地図やナビは全く役に立たないとガイドは言う。4日後に訪れて納得する。先ずは、王宮。現在も国王がフェズに滞在する時に使用する。その時はピカピカに正門が磨かれる。内部は、一般公開はされていない。正門は美しく、観光スポットになっている。バスで高台に移動し、フェズの全体像、位置関係を確認する。丘に密集する小さな家々の風景もとても素敵。
さあ、美しい城門、ブージュルード門をくぐって、8世紀末イドリス朝の創始者が川沿いに建設した旧市街へ。伝統的な工芸職人の街でもあり、巨大な市場でもある。縦横無尽に迷路が張り巡らされている。現地ガイドさんが助っ人の道案内人を雇ったことも頷ける。
まず、職人の街。タイルやモザイクそして陶器の製作過程を見学する。モザイクに使用するタイルは、下書きした通りに大きな斧のような器具で精密に割っていく。
そして、タンネリ(革なめし職人地区)へ。中世以来続く伝統の「皮なめし」は天然のままの手法で、強烈な臭いがする環境で仕事している。紛らわすために、ミントの葉を渡されるが、そんな物ではとても耐えられない。最初の白の瓶が一番きついらしい。皮を染める染料を入れた瓶は、まるで巨大なパレットのようだ。2階、3階が革製品のお店になっている。トルコより1桁以上安かった。
タンネリ(革なめし職人地区)
www.teestyle.jp/country/morocco/fez/spot/spotFEZ170119.html
また、糸の染色工房も革染職人エリアも大量の水を使っている。根気がいる銀や銅の篆刻(てんこく)の技術も素晴らしい。卓越した技術に誇りを持ち、親から子へ代々受け継がれている。働く気になったら作業を始め、集中力がなくなったら止める。仕事時間を決める自由がある。
巨大な市場には、肉、魚、野菜、果物が豊富に並んでいる。特に、肉の大きな塊が印象的。また、家庭でこねたパン生地をパン焼き窯で焼いてあげる仕事も面白いシステム。パンを売っているわけではない。
【世界遺産】フェズ観光 5時間
spaceworld.jp/column/fez/
昼食は、レストランで、モロッコサラダ、鰯のつみれタジン、オレンジ・バナナ。
食後に、先ず迷路の中にある北アフリカ最大級のモスク、カラウィンモスクにたどり着く。異教徒は入館できない。9世紀から1000年もの年月をかけて改装・改築され、その歴史の中で祈りから学問の場へ、世界最古の教育機関として自然科学、医学、数学、化学、天文学など多彩な学問を学ぶ場と発展し、現在でも大学として登録され、現存し継続的に活動している。
次に、助っ人の道案内人の指示通りに歩き、婚礼衣装の通りを抜け、ムーレイ・イドリス廟へ。モロッコの立役者でありフェズの創始者、イドリス1世の霊廟、フェズの聖域ともいわれる修道院。世界遺産の暫定リストに登録。聖なる遺産の魅力を半減させないようにマナーと節度を守って、ガイドさんの指示を待つ。一瞬扉を開けてくれる。厳かな内部を垣間見る。
吹き抜けや天井の木組みを楽しみながら、どこをどう歩いたかは分からないがフェズの迷路を抜け、再びブージュルード門にでてきた。それをくぐり、14世紀のマドラサ(イスラム神学校)、ブーイナニア神学校へ。現在も世界各地からの学生を受け入れ、卒業後、導師やモスクの指導者となる。観光客が入場できる数少ない施設。イスラム建築の傑作。大理石のシンプルな床に、緻密な彫刻の壁面というコントラストが特徴的な中庭。修復の痕が所々に見られる。建物奥に祭壇があり、メッカに向いている。
ハメットさん宅でミントティーの作り方を体験。緑茶を3度も繰り返しミントの葉に注ぐ。大根の形をした砂糖の塊にビックリ。さらにタンバリンなどのおもてなしを楽しむ。
ホテルへ戻りのんびり。今日の夕食は、セットメニュー。スープ、牛肉と魚の串、フルーツ。美味い。
6日目 12/10(火) 晴れ 5~18℃
早く起きて、朝食をとる。今日は、地中海・大西洋からアトラス山脈を越え、サハラ砂漠までの460キロ、9時間のバス移動日。夜が明ける8時に出発。
10時頃、植林された高い木がある、美しい高原(標高1,600mほど)の作られた街イフランにて休憩。ナスナス(カフェオレ)25ディルハム。ゴミのない綺麗な街。大学がある。それに 、もう一つ、1925年まで中部アトラスにもライオンがいた事を記念する像、アトラスライオン像。バーバリーライオンは絶滅したと言われていたが、モロッコ・ラバトのムハンマド5世の私的動物園で飼育され、全世界で確認されている個体数の半数にあたる32頭の個体群が生き残っている。映画『ライオンキング』に登場する悪役、スカーはバーバリライオンがモデル。
町に入る少し手前で休憩。羊を飼っている。緑の山々が見えるが、道路脇には荒野が広がる。アトラス山脈が近づいてきた。
お昼は、ミデルトにあるホテルTADDARTのレストラン。ハリラ(スープ)鱒料理、アップルパイ。特産のリンゴの生絞りジュースが美味い。
アトラス山脈を風景が一変、木々がなくなり禿げ山。岩漠→土漠→砂漠。広大な荒れ地の各所に太陽光発電で水をくみ上げナツメヤシを栽培している。水がなくてもオリーブよりもっと育つ。グランドキャニオンと呼ばれるズイズ渓谷、マスの養殖模しているハッサン1世ダムとダム湖、そして、農業灌漑で広くなったズイズオアシス。ダムができて地下水が増えてオアシスも大きくなったそうだ。ナツメヤシだけでなく、野菜も育つ。作りたてのナツメヤシドライフルーツ直売所で休憩。
メルズーガの町からホテルに向かう途中できれいな夕陽。サハラ砂漠内のホテルに到着。部屋の鍵が開かない、鍵が抜けない。コツが分かるまで四苦八苦。部屋が広く、シャワーやトイレが遠い。夕食は、オーベルジュ(料理を楽しむことがメインした宿泊施設)でバイキング。鶏のフライが美味しい。明日は砂漠の朝日鑑賞だから早く寝よう。
メルズーガ泊 カスバホテルトンブタトゥ
www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g946425-d1212329-Reviews-Kasbah_Hotel_Tombouctou-Erg_Chebbi_Meknes_Tafilalet_Region.html
7日目 12/11(水) 晴れ 3~17℃
添乗員 勝又さん
【ここからはモロッコが大好きな現地ガイド ハッサン氏からの情報】
高校留学、大学時代を日本で暮らし、バイトはファミマ、トヨタに数年勤務
その後にトルコに帰る
敬けんなイスラム教徒で、旅行中に何度も神に祈る姿を見かける
1.歴史
①紀元前5000年頃ベルベル人
②紀元前2~3世紀 ローマ帝国の属州
③7世紀 イスラム化
④8世紀 フェズ イドリス朝
⑤11世紀 スペインへ進軍
後に撤退したが、モロッコまで攻められることはなかった
⑥16世紀 モロッコ人の誇り
アルジェリア国境で食い止めオスマン帝国に支配されなかった
⑦1912年-1956年 42年間スペインとフランスに統治される
⑧1956年 フランス保護領からモロッコ王国として独立
⑨1999年7月にモハメッド6世が即位(父ハッサン2世の崩御を受け)
⑩2011年、憲法改正 政府に自由にものが言えるようになった
国王は権限を移譲し、政府は経済
2. 政治的な安定
立憲君主制
①国王の強いリーダーシップ
・対話重視の考え方
・近代化と国民生活の向上を目指し、様々な政治・経済・社会改革を実施
・国政に関与しない、外交と安全に特化
・カタール創設時、国の基盤をモロッコ国王がアドバイス
なので通過もディルハム
・宗教的寛容
第二次世界大戦中、ナチに追われたユダヤ教徒を
モロッコ国内にはモロッコ人しかいないと国王が突っぱね、亡命させた
イスラエルが誕生したときに多くは移住したが、現在も1500人いる
②効果的な議会制度
・透明性あるプロセスで普通選挙を実施(前回の総選挙は2021年)
3.治安水準が高い
・2011年以降テロ事件は発生していない
・モロッコはアラブの春が起きなかった
①モロッコは中間層が多い(上下2つの層しかない国は治安が悪い)
人口3600万人、富裕層、中間層、政府が援助する貧困層(350万人)
②モロッコはスンニ派のみ、シーア派はいないので対立・抗争が起きてない
*スンニ派とシーア派【追記】
・イスラム教徒の人口の約90パーセントはスンニ派
・スンニ派のリーダーはサウジアラビア、シーア派の中心地はイラン
・スンニ派の場合、イスラム法の根拠になるのは、コーランとハディース
その内容から派生する「類推」と「合意」も
・シーア派はイスラム法の根拠として「類推」や「合意」を認めていない
重要なのは、「絶対に間違いを犯さないリーダー」
最高指導者はイスラム法学者
【5行】スンニ派
・信仰告白(シャハーダ) アッラーの神を信じる
・礼拝(サラート) 一日五回、神に祈る
・喜捨(ザカート) 収入の一部を困窮者に施す
・断食(サウム) ラマダーン月の日中、飲食を慎む
・巡礼(ハッジ) メッカのカアバ神殿に巡礼する
【シーア派では十行】
(①礼拝、②喜捨、③断食、④巡礼、⑤五分の一税、⑥ジハード、⑦善行、
⑧悪行の阻止、⑨預言者とその家族への愛、⑩預言者とその家族の敵との絶縁)
【一神教】
・古いほうから順に
ユダヤ教(数千万人)、キリスト教(25億人)、イスラム教(15億人)
・三つとも、同じ神クルアーンを信じている
ユダヤ教のヤハウェ、キリスト教の父なる神(God)、イスラム教のアッラー
・考え方の骨格もほぼ同じ
【宗教の骨格】
・神が天地を「創造」した。
・創造した世界は、やがて「終末」が来て壊れてしまう
・そのときに、死んだ人間はもう一度肉体を与えられて「復活」する
・そして、神による「最後の審判」を受ける
救われなければ、永遠の炎で焼かれる
・救われた人間は、神の王国(キリスト教)や緑園(イスラム教)に行く
【違い】
・神の子で、神本人のようなイエス・キリストがいるかどうか、
ユダヤ教やイスラム教に、キリストは存在しない。
・ユダヤ教では、モーセの律法(ユダヤ法)に従う
・イスラム教は、神アッラーに従い、
ムハンマドの預言のクルアーンにもとづくイスラム法に従う
・キリスト教は、イエスがモーセの律法(ユダヤ法)に従わなくてもよいと命じたため、何を食べてもいいし、何を着てもいいし、どう行動してもいい。ただし、イエス・キリストの教えを記した新約聖書に従う。
4.国家予算
①歳入
・国は鉱物などの資源の売却益
・勤労者の所得税ほとんどなし
・外国企業は5年間無税 日本から72社、世界の大企業も
・農業は無税
・土地は100年国から借りる。
モロッコ人しか借りれない法律になっているので、
外国企業も必ずモロッコ人が間に入る。
日本では中国人でも買える法律の不備だねとガイドに指摘された
②歳出
・人に投資 教育 小学校から専門学校、大学まで無料
小学校からアラビア語とフランス語を学ぶ
・医療無料
・ライフライン、道路、水道、電気などの公共事業ははモロッコ人が作る
モロッコ企業が行う アドバイスは受けるが、外国企業には受注しない
・都会の1ルームマンション
自己資金160万円(3年一生懸命働けば貯まる)+国が160万補助
国民性として借金をしない
1戸建ての家でも建てられるところまで建てて、
2,3階はお金ができてから建てる
・荒れ地から土作りして畑にすると、国から8割の補助がもらえる
5.エネルギー
www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2022/1003/e9faa28b31157d30.html
①石油や天然ガスをほとんど産出しない→輸入
②2021年時点で、風力などの再生可能エネルギーは、あわせて8.5%。
化石燃料への依存度が高い(石油51.7%、石炭36.3%、天然ガス3.2%)
③目標は、2025年に52%(太陽光20%、風力12%、水力20%)
2030年に64%、2050年には80%に引き上げる
④ナイジェリアとの間に天然ガスパイプライン4000キロをつなぐプロジェクト
通過国に天然ガスを供給する
ヨーロッパにも繋がげてロシア対策
5.課題
①ゴミ問題・意識
・黄色のジャケットを身につけた清掃員
教育関係者のツアー客の話
県や地方自治体が、天下りではなく、地元の大学から地元思いのある人材を採用する仕組みを作ると地元が発展する
【日程表】
0日目 事前準備
1.スマホの海外対策
今回は、ドコモ海外利用「世界そのままギガ」ではなく「グローバルWi-Fiレンタル」を使う 27,922円
①Playストアからアプリの自動更新をOFFにする
②データローミングをOFfにする
③飛行機に搭乗する直前にモバイルデータ通信をOFFにする
設定すると国内でネットが使えなくなる
④飛行機に搭乗したら帰国するまで、機内モードON
現地で国際電話を使うときはOFFにする
⑤現地到着後、パスワード入力しWi-Fi接続
2.ロストバケージ多発のため、パジャマや1日分の着替えを機内持ち込み
持ち込み用のバックをトランクとは別に用意する
観光マークの説明
◎入場観光
○下車観光(施設等へは入場しません)
△車窓観光
▲乗車または乗船観光
☆ショッピング
★食事・ショッピング
1日目 12/5(木) 霰
内灘 12:00発
金沢 13:50発 かがやき532号(2時間30分) 16:20着 東京 乗換15分待ち28分東京 17:03発 成田エクスプレス43号(55分) 17:58着 成田空港
集合時間 19:50
成田国際空港第2ターミナル3F出発ロビー
北団体カウンター 阪急交通社受付カウンター
エミレーツ航空カウンターにてトランクを預け、搭乗券を受け取る
出国手続き 手荷物検査→税関→出国審査(パスポート・搭乗券)
ビジネスクラスラウンジ 午後6時から午後10時まで
搭乗口へ 7人のツアー
22:50/東京(成田空港)発 30分遅れ
エミレーツ航空0319便ビジネスクラスにてドバイへ(所要時間約12時間10分)
【夕食】 機内食
機中泊
2日目 12/6(金) 晴れ
06:00/ドバイ着後、乗り継ぎ(時差-5時間)30分遅れ
Aエリア→Cエリアバス移動後手荷物検査
08:05/ドバイ発 30分遅れ
空路エミレーツ航空ビジネスクラスにてカサブランカへ(所要時間約8時間45分)
【朝食】 機内食 フルーツとコーヒー 【昼食】 機内食 スープとラム肉
13:50/カサブランカ着(時差-8時間)40分遅れ
トランクを受け取り、出国審査
空港内でモロッコ通貨(ディルハム)へ両替3万円(1875ディルハム)
1モロッコディルハムは約16円
コインは1,2,5,10 紙幣は20,50,100,200
チップの目安
トイレ利用は2ディルハム約30円、枕銭は20ディルハム約300円
ホテルで何か頼んだ場合はお札の20ディルハム
14:30 カサブランカからモロッコの首都ラバトへ(87km、約1時間30分)
16:00 ラバト着
16:00~17:00【世界遺産】ラバト観光(1時間)≪歩く度:1≫
【ムーア式の代表的建造物〇ハッサン塔】
17:00/ホテル着
ラバト泊 ファラーホテルラパト
18:00 【夕食】 ホテル バイキング タジン鍋
20:30 就寝 時差の関係か(日本時間では早朝3時半)
3日目 12/7(土) 曇り時々晴れ 7~20℃
4:30 起床
6:00【朝食】 ホテル
6:15 モーニングール
7:45 荷物回収
08:15/ホテル発
08:50~09:10 モハメッド5世廟へもう一度
09:10 モロッコ北部、青い町シャウエンへ(250km、約4時間)
1105~11:25 トイレ休憩
13:40 シャウエン着
14:00 【昼食】 レストラン アルコールなし
15:00~16:15 白と青色の世界シャウエン観光(2時間)≪歩く度:2≫
・幻想的な雰囲気が漂う〇旧市街散策
・〇グランドモスク
【注意】
・標高が高い(1300から1400m)地域で日没後は5℃位まで冷え込む
上着やマフラー、手袋といった防寒対策が必須
使い捨てカイロは持参
・乗り物酔いしやすい人は、酔い止めをお忘れなく
【マナー】
・モロッコはイスラム教国でありながら、戒律が比較的ソフトな国
・イスラム教で左手は“不浄”とされているので、
くれぐれも左手で人に触らない
・他人の写真撮影は、許可を得てからが鉄則
・公の場での飲酒を控える
16:30~16:40 シャウエンを望む高台のフォトスポット
17:10/ホテル着
シャウエン泊 リアド ダルバ シティ&スパ シャワーのみ
19:30 【夕食】 ホテル バイキング アルコールなし
4日目 12/8(日) 晴れ時々曇り 7~20℃
5:30 起床
6:00 モーニングール
7:15 荷物回収
7:15 【朝食】 ホテル
08:15/ホテル発
ボルビリスへ(165km、約3時間30分)
11:30 ボルビリス着
11:30~12:30 【世界遺産】○ボルビリス古代遺跡観光(1時間)≪歩く度:1≫
12:50 ボルビリス発、メクネスへ(32km、約1時間)
13:20 メクネス着
13:20~14:20【昼食】 レストラン モロッコサラダ、イカタジン、クレープ
14:20~15:30【世界遺産】古都メクネス観光(1時間30分)≪歩く度:1≫
【〇マンスール門】 修復中
【〇ムーレイ・イスマイル廟】
【〇グランドモスク】
15:30 メクネス発、フェズへ(65km、約1時間30分)
17:00/ホテル着
フェズ泊 ルメリニデス
19:30 【夕食】 ホテル バイキング
5日目 12/9(月) 晴れ 5~19℃
6:30 起床
7:00 モーニングール
7:30 【朝食】 ホテル バイキング
09:30/ホテル発
【世界遺産】フェズ観光(5時間30分) ≪歩く度:3≫
迷路に詳しいフェズだけのガイドが加わる
【◎タンネリ】
☆革製品のお店(30分)
☆フェズ焼工房(陶器)タイルと陶器製作過程見学(30分)
☆銀・銅製品のお店(30分) 篆刻てんこくの技術
13:00~14:00 【昼食】 レストラン
【〇カラウィンモスク】
【スルタンの居城であった〇王宮】
【〇ムーレイ・イドリス廟】
【◎ブーイナニア神学校】
【◎モロッコ人のお宅訪問(ミントティー付き、30分)】 ハメットさん
観光後、ホテルへ
16:30/ホテル着
フェズ泊 ルメリニデス
19:00 【夕食】 ホテル セットメニュー
6日目 12/10(火) 晴れ 5~18℃
5:30 起床
6:15 モーニングール
6:30 【朝食】 ホテル バイキング
7:30 荷物回収
08:00/ホテル発
10:00 美しい高原(標高1,600mほど)の街イフランにて休憩
(〇アトラスライオン像)
≪歩く度:1≫
12:00 ミデルト着
12:00~13:00 【昼食】 ミデルト ホテル TADDARTのレストラン
13:30 昼食後ミデルト発、サハラ砂漠の街メルズーガへ(260km、5時間)
岩漠→土漠→砂漠
ズイズ渓谷 グランドキャニオン
ハッサン1世ダム ダム湖
ズイズオアシス
18:00 夕陽を撮影
18:30/ホテル着
メルズーガ泊 カスバホテルトンブタトゥ
19:00 【夕食】 ホテル バイキング
7日目 12/11(水) 晴れ 3~17℃
- カテゴリー
- 世界の旅