のぼるくんの世界

のぼる君の歯科知識

内部被爆

2011年03月17日(木)


 一般人の被爆許容量は、1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)/年である(ただし、自然界からの放射線(平均で年間2.4ミリシーベルト)と医療目的の被曝は含まれない)が、放射線作業に従事する労働者(妊婦を除く)に許容されている外部からの被曝量は通常時50ミリシーベルト/年、100ミリシーベルト/5年である。緊急時には合計100ミリシーベルトまで認められている。しかし、この基準は外部被爆(外から放射線が体内に入る)の場合である。
 放射性物質は、呼吸や食べ物により体内に取り込まれる内部被爆のほうが深刻である。内部被爆についての許容量は0である。直ちに人体に影響を及ぼすような数値ではないマイクロシーベルト/時間の放射線量であっても、それを含んだ水や空気、食べ物が口や鼻から体内に入れば健康被害を及ぼすということである。つまり、放射性ヨウ素131(半減期8日)では数ヶ月間、セシウム137(半減期30年)では一生体内から被爆し続ける
 内部被爆の影響は年齢によって大きく違う。特に、妊婦(等に初期)や若者の内部被爆を出来る限り避けることが必要である。遺伝子へのキズは次の世代に引き継がれるためである。40歳以上では内部被曝の影響は小さいと思う。放射性ヨウ素131は、40歳以上では甲状腺細胞分裂も活発でないために取り込まれにくい。
 現在、報告されている程度の被曝リスクであれば、一代で終われば(子供を作らなければ)、確率的にはっきりするほどの影響は出ないであろう。年齢により、避難をする範囲に差をつけるべきと思う。いずれにしても周辺地域(風向きによるが100km以下)では、内部被曝のリスクが高まっていることは間違いない。妊婦や若者にはこのリスクを知らせて、少なくとも近づかないよう、長期に滞在しないよう、また、出来る限り屋外にでないよう注意を周知すべきである。
 救援に行く人はある程度の内部被爆を覚悟し、出来れば40歳以上が優先していく、40歳以下はヨウ素剤内服を検討する、特段の事情がない限り若い女性は支援に参加しないなどが現実的な対応かと思う。

 内部被爆の真実 児玉龍彦著
kojima-dental-office.net/blog/20111019-1181
 福島原発問題について(科学者の眼)――科学者による原発事故の解説
www.jsa.gr.jp/pukiwiki/index.php?%CA%A1%C5%E7%B8%B6%C8%AF%CC%E4%C2%EA%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6
 福島原発事故による被ばくについて
     放射線内部被曝の研究者・沢田昭二氏
ameblo.jp/kokkoippan/entry-10846760927.html
 欧州放射線リスク委員会の見解は
archives.shiminkagaku.org/archives/radiation_001.pdf

 また、福島原発事故の今の現状を科学的にリスク評価することが必要である。原発賛成派と反対派両方の解釈をよく聞き、それを理解し、危険から安全のどのレベルかを判断する。
原子力資料情報室
www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=1016
 そして、原子力発電の専門家、大前研一が3月13日時点での見解と今後の日本の原発や将来のエネルギー供給について語る1時間ほどのビデオは非常に参考になる。
www.youtube.com/watch?v=U8VHmiM8-AQ

 原発がどんなものか知ってほしい
www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html
 福島原発事故の真相
diamond.jp/articles/-/11514
 大地震の福島原発への影響
 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/fukushima_nuclear_plant/#detailRelatedInfo

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