人生における成功者の定義と条件
0204年09月20日(木)
「13歳のハローワーク」の著者が問う
新しい時代の“成功者”とは
村上龍著
日本放送出版協会
2004年8月25日発行
1500円
「13歳のハローワーク」の著者が5人のリーダーたちとの対談を通して、人生の成功者の新しい定義と条件を考える。それぞれの個性や人生観、教育観が面白い。
1.建築家 安藤忠雄
お金はないけど、その町で自分しかできない仕事を持って生きている人と、お金は適当にあるけども、自分の代わりはいくらでもいると思って生きている人と、いったいどちらが幸せだろうか。
客観的な評価とは無関係に、まず自分自身が納得できる生き方をしたい。仕事がどうのこうのという以前に、まず生きることが面白くありたい。
2.科学者 利根川進
目標に向かって一生懸命努力しているときに人間はハッピーに感じる。その目標に到達しちゃうとハッピーじゃない。次の目標が必要になる。僕は10年か15年ごとに研究する分野を変えている。そうすると新しく習うことがいっぱいある。習うことがあるということは目標があるということである。最先端の研究では、学業成績(過去に分かったこと分かること)とは関係ないことに気づいた。すなわち、どういう問題に目を付けるかが求められている。
3.社長・CEO カルロス・ゴーン
違いを知って学ぶ、成長と同時に学び、成長することによって自らのアイデンティティを維持し、強化する。常に適応するために変化しなければならない。変化を直視して、決して逃げないことである。不安があって当たり前、障壁は成長するチャンスだというふうにポジティブに考える。十分な準備をして、フォーカスを将来に向けていく。
4.大使・教授 猪口邦子
自分にピッタリのものを見つけられた人
どれだけ努力しても飽きないし、努力そのものに喜びを見いだせる人
5.プロ・スポーツ選手 中田英寿
「自分は成功者だ」と思っている人はもう違う。
悪いところを修正するのは時間がかかる。
良いところを伸ばしていくほうが早い。
良いところを伸ばすということは豊かな時代になったからこそ大切になった。
一番弱いのは、自分が何をやって良いのか分からない人。
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