磐梯山、その周辺の旅
1977年08月11日(木)
1977年8月11(水)~15日(月)
大学を卒業し、4月から金沢大学歯科口腔外科へ入局する。午前は外来診療とそれに伴う技工物の作成。午後からは中央手術室か外科室での手術または入院患者の診察、そして週2回の専売公社の診療、それに加えて抄読会と症例検討会。夜は細菌の実験。土日もなく、毎日続いた。それで、張りつめた心と身体を解き放つため、盆休みに磐梯山を登山することにした。
8/11 小雨の金沢を発ち、一路新潟へ。真夏にもかかわらず、肌寒い。冷房車のせいもあるが、3日前より秋を思わせる気候である。それまで、夏一色だったのに、暑い時に磐梯へ行きたかった。“ああ、涼しいなあ、来て良かった”と言いたかった。四国の旅は後味が良くなかった。旅とは?今度は磐梯山と雄国沼。前回の東北の旅で最後に今度来る時は行ってみたいと結んであった。何か目的がないと締まりがない。天気が良くなればいいのになあ。裏磐梯ユースに泊まる。
8/12 磐梯山登山
朝目が覚めると、雲一つないいい天気。“さあ、山登りだ、山登りだ”
7:40ユース発、てくてく川上温泉へ、そして、登山入口。登山者名簿に記入。初めてである。2番目にしんどいコースを選んだ。昨日の雨のせいか山道はぬかるんでいる。30分も歩いただろうか。雄大な火口に出る。西部劇を思わせる荒野、赤沼、そしてそびえ立つ山。本格的な山登りとなる。足が前に出ない。疲れた。休んでは登る。足もとが崩れ、大きな石がごろごろ下へ落ちていく。鉄棒が打ち込んであり、それにつかまりながら登っていく。やっと尾根にたどり着く。
山頂が見えてきた。“さあ、頑張ろう”しかし、身体が動かない。それでも少しずつ進んでいる。途中、流れがあり喉を潤す。売店まで来た。今まで6人だったのに、どこから来たのか、歩行者天国になった。やっと山頂だ。眺めは雄大だ。猪苗代、小野川、桧原、五色沼。頂上もラッシュだ。小さな子供も登ってくる。帰りは楽な道を選んだ。どんどん凄いスピード。15:40下山。今日は満足した一日である。念願の磐梯登山に成功した。裏磐梯ユースに2泊目。
8/13 今日は朝から雨。どこへ行こうか。雨だと、裏磐梯は行くところがない。五色沼自然公園で映画を見る。裏磐梯記念館でゆっくりお茶を飲む、300円。裏磐梯ユースに3泊目。
8/14 今日もまた雨。することがないので、予約を入れて福島ユースへ向かう。浄土平にこの前来た時は、天気が良かったなぁ。霧でどこが山だか分からない。高湯はいいお湯だ。硫黄の臭いがぷんぷんする。
吾妻高原福島ユースに早くに入り、“こけしづくり”に挑戦する。“ろくろ”を回して原木を削っていく。なかなか難しい。もくろから一度外れると、中心を合わせるのに一苦労。合っていないと、ぶんぶん音がして外れてしまう。プロは顔を真ん中から書くそうだが、素人は左から順番に書かないとバランスが取れない。自分の顔に似てくるそうだ。4時間かかった。ペアレントに絵を描いてもらう。
8/15 朝早く金沢へ帰る。
旅行行程
8/11 金沢7:45発特急北越1号11:52着 新潟12:02発急行いいで14:56着猪苗代
猪苗代15:10発 バス 五色沼入口15:35着
8/15 高湯温泉7:21発 バス 8:15着福島8:27発急行あがの1号 13:09着新潟
新潟 13:23発 特急北越2号 17:35着金沢
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