山陽の旅
1975年04月11日(金)
1975年3月27~4月1日
3月27日 久しぶりの旅、少々風邪気味ではあるが、出発することにした。予定されていたストも中止となった。明日出発の予定だったが、今日鯖江に寄ることにした。ほんの思いつきである。鯖江の彼とはもう2年ほど会っていない。東北の旅の折、知り合った気の合う仲間である。どんな風に変わっただろうか。列車の中は暑く、ジャンパーを脱いでいる。風邪気味だからちょうど良いかもしれない。又、音楽が流れている。旅人のカセットである。かなりボリュームを上げている。
鯖江駅だ。もう彼は待っていた。すぐにお互い見つけ合うことができた。鯖江の町は初めてである。コーヒーを飲みながらあれからのこと、現在のことを話し合った。彼は農工大へ転入することが決まったそうだ。鯖江が一望に見渡せる西山公園へ行く。小高い山の上まで久しぶりに歩いた。「鯖」の字が付くから海が見えるかと思っていたが、すべて山に囲まれていた。しかし、大昔は鯖が捕れたのだろうと彼は言う。鯖江は門前町で栄えたところだと教えてくれた。
鯖江から西鯖江まで10分ほど歩いた。西鯖江から神明まで急行で一駅60円だった。福井と武生を結ぶこの電車は浅電より速い。彼の家は神明から歩いて10分ほどのところにあった。
3月28日 鯖江を後にして岡山へ。新幹線の混みようはすさまじきものである。汗びっしょり、疲労困憊である。よい天気である。岡山城は黒い板葺きで、城の一つの分類をなす形なのだろう。お城の正面を見ながら、大の字になるのも気持ちがいいものである。
後楽園、日本三公園の一つである。兼六園を庭園とするならば、後楽園は明るく楽しい広場の感が強い。木々は水前寺公園のように整然と形に刈り込んであった。芝生ではみんな楽しそうに輪を作っていた。
倉敷、大原美術館トリオを観てまわる。これが個人のコレクションであるから凄い。岸田劉生、村娘之図が気に入った。訳の分からない絵も多かった。備前焼コーヒー椀を買う。変わった感じがする。笠岡屋ユースに泊まる。
3月29日 岩国錦帯橋、川の水もきれいだし、落ち着いた感じのいいところだ。桜の花は終わっていたが、柳の緑がとても綺麗だった。橋を渡るのに料金がかかるのがショックだった。
宮島、日本三景の一つだ。これで、このトリオはすべて見て回った。しかし、日本には他にも景色のいいところはたくさんある。海に立つこの鳥居は砂の上に置かれているだけだとか、よく流されないものだ。広島ユースに泊まる。
3月30日 広島の町、“水の都”と言われるだけあって、川の多いこと、橋も多く、“T”字形の橋が珍しかった。原爆ドーム、平和記念館、広島城を見学する。尾道友愛山荘に泊まる。このユースは2度目、長い階段が印象的だが、尾道はまた観ずじまい。1泊2食1550円。
3月31日 倉敷に立ち寄る。月曜日はどこも休館である。ただ倉敷美術館が開いていた。それでも人は多かった。鷲羽山ユースに泊まる。1泊2食1000円。
4月1日 帰路に向かう
3月27日 金沢13:00発 急行くずりゅう4号 鯖江14:20着
西鯖江 京福電鉄 神明
3月28日 鯖江 新大阪 新幹線 岡山
3月29日 笠岡7:29発 どんこ 広島9:33着 9:37発 どんこ 岩国10:33着
岩国 バス 錦帯橋 バス 岩国12:00発 どんこ 宮島口12:19着
宮島口12:32発 船 宮島12:42着 16:06発 船 宮島口16:16着
宮島口16:24発 どんこ 広島16:48着
3月30日 広島 どんこ 尾道
3月31日 尾道 どんこ 倉敷 バス 鷲羽山
4月1日 鷲羽山 バス 倉敷 どんこ 岡山 新幹線 京都 特急雷鳥 金沢
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