のぼるくんの世界

のぼる君の歯科知識

韓国のレセプト請求の実情報告と支払基金改革

2019年07月28日(日)


   講師 本田孝也 保団連理事
第64回保団連北信越ブロック会議
 2019年7月28日(日)11:00~16:20
 新潟県上越市 ホテルセンチュリーイカヤ
 担当 新潟県保険医会
 1.支払基金業務効率化・高度化計画工程表
     厚労省と支払基金 平成29年7月4日
www.ssk.or.jp/pressrelease/pressrelease_h29/press_290704_1.files/pressrelease_2907041_40.pdf
   ・徹底的なコンピューターチェック 9割に
     AIとICTを駆使して人の審査を1%以下に
   ・骨太の方針2018
     工程表を着実に進める
  ①医療機関での事前審査
  ②審査基準の統一 平成29年度~
  ③審査基準の公開 平成30年度~
  ④レセプト様式の見直し 平成30年度~

 2.韓国を視察して
    厚労省や支払基金、医師会も来ている
  ①韓国は混合診療
   ・元もとすべて自由診療だったところに
     後からコンピューター診査がしやすい保険診療が導入された
   ・医療機関の規模や種類などによって自己負担割合が異なる
www.hokende.com/damage-insurance/overseas_travel/columns/about/8
   ・健康保険診査評価院にも医療機関にも看護師審査専門員がいる
  ②健康保険診査評価院(HIRA)
   ・すべてを統制 一極集中
     セキュリティ監視
          レセプト診査
      1カ所で行っている、日本では都道府県単位(社保と国保)
      コンピューターと人、それぞれ得意な分野にメリハリをつけている
          医薬品使用状況確認システム(DUR) 0.05秒でチェック
        薬の重複や併用禁忌の薬物、妊婦や小児等に対する使用制限
        お薬手帳はいらない
          医薬品管理総合情報センター(KPIS)
          医療機関の評価 手術成功率から抗生剤使用状況まで
          保険医療情報の分析
       活用している、日本は貯め込んでいる
   ・韓国も最後は人による審査(査定率)
     査定されたレセプトの8割は人がしている
     ベテランの看護師を審査専門員(補充も)としている
   ・コンピューターチェックには限界がある
      86.3%(人が13.7%)10年前も今もほとんど変わらない
      システム開発はプレシオン社 
       日本ではHICSとして削り屋さんに導入されている
      AI審査 ベテラン看護師専門員の審査を学習している
             0.001%が外部の専門医師審査員に回る
  ③韓国の医療機関の対応
   ・看護師審査専門員を置いている
   ・事前審査 レセプト電算システム(OCS)
     いろいろな会社から選ぶ(月に1万円ほど、歯科は約3千円)
   ・コード化されていない1%は画面で看護師審査専門員が診査

 3.日本は
   ・査定状況 支払基金 平成30年度
      件数 1.2% 点数0.28% 393億円
   ・算定要件が重複雑、レセプトがコード化されていない、地域性がある
   ・コンピューターチェック9割は無理、無理を通せば画一的審査となる
   ・医療機関はコメント、症状詳記を記載→人のチェックになる
         再審査請求
               看護師の審査専門員を置く

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