ものづくり・まちづくり・金沢の物語
2015年03月29日(日)
第41回定期総会 記念講演
講師 山出 保 氏 (元金沢市長)
と き 2015年3月29日(日)午前10時から正午
ところ ホテル金沢2階・ダイヤモンド
(堀川新町1-1℡076-223-1111)
対 象 関心のある人ならどなたでも(定員200人)
参加費 無料
申し込み 必要 第41回記念講演申し込み書
主催 石川県保険医協会
新幹線がやってくる。少しはしゃぎすぎじゃない?へそ曲がりな私はついそう思ってしまう。それで金沢が変わるわけでもあるまい。古きよき金沢を愛する身としては、期待と不安が入り交じる。
そんな私が『金沢を歩く』という新書版(岩波)に出会った。まさに目から鱗。著者は、元金沢市長、山出保氏。観光案内書とはひと味もふた味も違う。「ですます」調で綴られる文章は、淡々としながら、美しいリズムを持っている。案内書であり、歴史書であり、時に文化施設の由来書であったりする。まさに金沢を歩くために今最も旬な本であることは間違いない。
最後のページを閉じた時、ふっと心に浮かんだ。この本は山出さんの金沢へのラブレターなのではないか?文章の隅々に愛が詰まっている。「サンジャ」の町、金沢。医者と芸者と、哲学者。初めて知った。そして、金沢がますます好きになった。江戸でも京都でもなく、金沢を語る。それはやはり山出さんにしかできない。
講演会メモ
金沢への熱い思いが伝わる素晴らしい講演会だった。
山出 保著 「金沢を歩く」
www.iwanami.co.jp/moreinfo/4314930/
1.金沢の歴史 古都ではない
前田利家入城以来430年戦争体験なし
スイスのチューリッヒ以外にない
加賀藩政 14代、280年
戦いを避け、文化・伝統に重き
明治以降 150年
第2次世界大戦で戦禍を免れる
2.金沢の地形
3つの台地と2本の川
水の町 55本の用水 延べ150km
お城周辺の古い物を残す所と、金沢駅から港の新しく開発する所
18大学
外環状道路
3.まちづくりの基本
①保存と開発の調和
区分けの理論
②伝統と現代の共存
対置の原理
4.暮らしの風景とまちなみの保存
建物は由来のあるところにあるべき
①重伝建地区の選定(国)
ひがし茶屋街と主計町茶屋街
卯辰山麓寺院群と寺町寺院群
②重要文化的景観の選定
雪吊り
友禅流し
③職人大学校 1996年開校
www.k-syokudai.jp/
技術の伝承と人材育成
5.現代の創造
①金沢21世紀美術館 2004年オープン
②金沢駅東広場
鼓門(伝統)とガラス張りのもてなしドーム(現代)
③金沢駅西広場 2014年完成
モニュメント「悠颺」(現代)は蓮田修吾郎作
石川ではなく、「カナ」のアレンジ
④鈴木大拙館 2011年完成
谷口吉生氏の設計
金沢から世界へ
東洋の「分けない・ありのまま」を分ける西洋に紹介
6.金沢の文化
伝統に創造の営み
①伝統文化
芸能、作動、工芸、食(菓子・料理)
②新文化
音楽、演劇、現代美術
7.金沢は学術文化都市
観光都市を目指さない
個性と魅力の発信
金沢の個性は歴史と文化
お土産を買うだけではなく芸を観る
金沢の魅力は歴史の多層性(時代相)と文化の多様性
FAX用参加申込書
076-231-5156
締め切り 3月23日(月)まで
医療機関・施設名
代表者氏名
申し込み人数 人
参加者職種
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