チームで取り組む 歯科医院の活性化
2009年08月15日(土)
現場で起こる変革のドラマ
小原啓子編著
医歯薬出版
2009年8月15日発行
2800円
小原さんから本が届いた。チーム一丸となって活性化に取り組む歯科医院の様子や院長やスタッフの体験談から現場の声が伝わってくる。
「歯科医院の役割は何なのか」というブレない理念を持ち、それを達成するために「何をしたいのか」をしっかり考え、「情報の共有」をはかり、「仕事の仕組み作り」と「能力を生かす体制」を整えていく。そして、常に他者に対する思いやりの気持ち・奉仕の行動を忘れずに、最善の歯科医療サービスを提供する。
また、「会社のために」働くことにも違和感を持たない他の業界のように、医療界も健全な「医院にするために」働く感覚も必要ではないだろうか。
1.経営学とは
経営学とは、「お金を儲けるための学問」ではなく、どんな原理、原則で運営された場合に組織が効率的になり、社会に有益なものになるのかを研究する学問である。そして、経営学という学問に基づいて、順を踏んで進めれば、組織の混乱を避け、確実な進歩ができる。
2.経営とは
①組織を存続させること
②事業活動を通じて社会に貢献すること
③事業の仕組み、組織の在り方などを変革し続けること
3.ビジョンの3要素
歯科医院として何ができるのか
①患者さんに対して
②地域社会に対して
③スタッフに対して
4.変革の順番
歯周治療と歯科医院の変革は考え方が同じだといつも思っている。社会の動きである「外部環境」の把握と歯科医院の「内部の資源」を確認すると、具体的にどうすればいいのかが見えてくる。中期目標(1~3年)を立てて、そのために行う短期目標(3ヶ月~1年)を立てて、資源を配分し、それぞれに何ができるのかを明確にして、仕事をふっていく。いつまでに、誰が、どのように、何をするのかを決める。
5.チーフとしての役割
チーフは、歯科医院の理念に基づきスタッフをまとめ、院長の臨む方向に向かって、チーム一丸で取り組む体制作りを行う。
①チーフとして、スタッフをまとめ、スムーズな診療体制を整える。
②チーフは、会議、ミーティグで決定したことに基づき、
担当者、期日を明確化し、システムを組むための指揮をとる。
③スタッフ間で問題が生じた場合は、院長に報告し、
その対応策を練るために、会議・ミーティングに於いて議題として提案する。
④朝礼時には司会を務め、朝からスタッフの活力を引き出すことに務める。
6.ブレーン・ストーミングは創造性開発のための技法
ブレーン・ストーミングの効果
①特定の問題に対して、何らかの解決策が見出せる
②創造的な態度や思考能力を育成する
③チームワークが強化される
ブレーン・ストーミングのルール
①自由奔放
②批判厳禁
③量を好む
④便乗発展
参考に
これからの歯科医院経営をチームで考える
kojima-dental-office.net/blog/20070617-4641#more-4641
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