のぼるくんの世界

のぼる君の歯科知識

これからの歯科医院経営をチームで考える

2007年06月17日(日)


各医院の理念、ビジョンを3つ再度明確にしよう
輝く華の歯科衛生士
講  師 :小原 啓子 氏 
(デンタルタイアップ代表、マネジメント・マスター、歯科衛生士)
dental-tie-up.net/index.html
開催日時:2007年6月17日(日) 午前9時30分~12時30分 
開催場所:金沢都ホテル  7階  鳳凰の間
主催  :石川県保険医協会

 保険医協会では、医療界が厳しい冬の時代だからこそ、安心安全な医療に打ち込める環境を整えたいという思いから、「スタッフの育成プログラムや経営感覚に役立つノウハウ」を共に考えるために、6月17日(日)、金沢都ホテルに於いて小原 啓子 氏を招いて講演会を開催した。歯科医師、スタッフなど46名の参加があり、熱心にメモをとり話に聞き入っていた。講演終了後のアンケートにも80%以上の人に答えていただき、関心の高さが伺われた。また、日頃スタッフに言えないこと、院長に言えないことをはっきり話していただいて、双方ともに有意義な講演会であった。

 小原さんは歯科衛生士専門学校を卒業後、臨床や教育に積極的に取り組まれ、その中で経営に関心を持つようになり、再び大学、大学院で経営を学び、また、外の世界との交流を通して組織やシステムに問題があることに気づいた。そして、歯科界の現状や今後の厳しさに対して、医院経営を院長一人が悩むときから、スタッフと共に考えることを提案された。先ず、院長が理念、ビジョンなど経営の方向性を明確にすること、そして、よりよい医療を提供するために、チームとして同じ認識になり、意識改革をすることが重要であると話された。
 スタッフには、時期に応じた目標設定、自己研鑽、コスト意識の必要性を説いた。現実とのギャップを感じたとき、仕事をしていく中で壁にぶちあたったときのターニングポイントを見極め、次のステップへ成長していく過程を具体的に話された。
 最後に性格タイプ別の実習を行い、自己診断した。また、見分け方も分かれば、相手を知ることにより先輩、後輩の効果的な対応、接し方や患者さんとのコミュニケーションにも役立つと思った。

【小原 啓子氏 プロフィール】
・1959年 福岡県出身
・1980年 広島歯科衛生士専門学校(現:広島高等歯科衛生士専門学校)卒
・1980年~2006年3月 広島県歯科医師会勤務
             広島口腔保健センター、広島高等歯科衛生士専門学校を担当
・2004年 産業能率大学経営情報学科卒
・2006年 広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻(経営戦略室)卒
【参考図書】
『輝く華の歯科衛生士』 医師薬出版

 参考に
チームで取り組む 歯科医院の活性化
kojima-dental-office.net/blog/20090815-3040#more-3040

【抄録】
「さあ、始めよう ! 私達ができること」
 現在の歯科医院を取り巻く環境は、かつて経験したことのない厳しい状況下です。

 しかし、厳しい経営環境の変化は、歯科医療界にイノベーションが起こる前兆でもありえるのです。柔軟に状況を見つめ直し、最良の医療サービスを、歯科医療チームとして作り上げる発想の転換が、今必要とされています。そして、この発想こそがこれからの歯科医院経営の明暗を分けることは明らかです。
「これまでとは違った発想を持つことで、今まで以上の質の高い医療サービスの提供ができるのではないだろうか」、それは歯科医療界に馴染みの薄かった「マネジメント」の考えかたの導入を意味しています。
DMSの発足もまさに、現場からのニーズに応える形で、自分達に足りない「マネジメント」の考え方を学ぶことを起点としました。平成16年春、自分達のキャリアを上げ、自己研鑽を積む目的で立ち上がった勉強会は、歯科関係者以外からの参画を得ながら継続され、集大成として「―輝く華の歯科衛生士-これからの歯科医院経営をチームで考える」(2006年11月、医歯薬出版)が発刊されました。

「研修会の目的」
私達の目的は、従来の歯科医療サービスを、「みんなで柔軟に発想の転換してみよう」といった「意識変革」です。「歯科医療は、サービス業でもある」という視点で、経営の方向性を考えると共に、「質の高いサービスとは何か」「顧客(患者)の求める価値は何か」を考えるチャンスを提供したいと考えています。

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