小島歯科医院 名誉院長ブログ

治療のあれこれ

口腔乾燥の方のために

2009年06月04日(木)

 朝起きると唇や口の中が乾燥している。口が渇いているのか、喉が渇くのかを区別する。口臭が気になったり、舌が痛い時には、唾液分泌量が低下している事が多い。そんな時には、舌や口唇・頬のトレーニングと唾液腺マッサージをお勧めする。そして、服用している薬の変更や中止を主治医に相談しよう。また、唇や口内に口内保湿・湿潤ジェル「オーラルバランス」を塗ると潤いが与えられる。

続きを読む

顔面に見られる腫瘍

2010年10月13日(水)

血管種11.血管種
 血管種の85%以上は1年以内の乳幼児に発生するか、あるいは先天性のものである。先天性の血管種の約50%は自然消退するので経過をよく観察する必要がある。また、血管種の過半数は頭頸部の皮膚か粘膜に見られ、口腔内においては舌、口唇、頬粘膜が好発部位である。顎骨内に発生する中心性血管種もまれに見られる。 血管種の処置に関しては口腔外科へ紹介する。虫歯や歯周治療は、スタッフ共々細心の注意を心がける。
 舌に生まれつき黒いアザ
kojima-dental-office.net/20100720-1768#more-1768
続きを読む

抜歯予定の隣接歯が位置異常

2009年05月16日(土)

 抜歯予定の隣接歯に位置異常がある場合には、治療計画と最終のイメージやその過程などの長所、短所をよく相談し、その理解を確認した上で治療を始めなければならない。また、抜歯後の暫間補綴も工夫しなければならない。 続きを読む

乳歯亜脱臼

2008年08月11日(月)

20.8.9.A 8月8日オリンピック開会式が始まって暫くして一本の電話。「3歳の子どもが転倒して前歯が奥にへこんでいる。金沢医科大の救急では歯科の先生に連絡が付かない。」20分ほどで来院した。全身や顔面など他に異常はなかった。口の中を見ると左のAのみが舌側にあり反対咬合になっていた。 続きを読む

成人の反対咬合

2010年07月21日(水)

成人の反対咬合1 成人の反対咬合は、小さい頃からの食生活やプラークコントロールに影響を与え、虫歯、歯周病さらには歯牙欠損を引き起こしている。咬合のバランスの崩れから顎関節や咀嚼運動にも変化をもたらしている。また、劣等感などの心理的障害や人格形成にも大きな影響を与えている。 続きを読む

溝状舌

2010年12月27日(月)

溝状舌2 舌表面に規則正しい裂紋が見られる。物心ついた頃に病院で診てもらった。今まで通院した歯科医院のなかでも、写真を撮ったり舌を診てくれるところと何も気にしないところがあった。気に掛けてくれると安心感があるそうだ。最近の胃腸の具合や身体の疲れなどを再確認し、定期検診を勧めた。 続きを読む

舌の痂皮

2010年04月24日(土)

 4月20日火曜日午後1時から石川県立医王特別支援学校の小学5年生から高校3年生までの13名と医王病院各病棟各階ベッドサイドで小学1年生から高校3年生までの13名に歯科検診を行った。
 その生徒さんは寝たきりであり、指示が入らない状態であった。前歯部は開口し、そこから舌が突出し、乾燥状態になっていた。舌尖部に痂皮が観察された。 続きを読む

扁平苔癬

2009年01月21日(水)

扁平苔癬159才女性
扁平苔癬(へんぺいたいせん、lichen planus)は、口腔粘膜ではレース状や網目状の白斑として現れ、定型的なものは両側頬粘膜にみられます。明らかな原因はわかっていませんが、細菌やウィルスによる感染、薬物、歯科用金属アレルギー、ストレスなどが考えられています。
皮膚病変は癌化しませんが、口腔粘膜に出来るものは、慢性に経過し、症状の軽快と増悪を繰り返し、稀に癌化することがあります。診断には専門医による病理組織学検査が必要であり、白板症との鑑別が必要です。治療法は病態によって異なります。 続きを読む

クインケの浮腫

2010年10月08日(金)

クインケの浮腫1www.naoru.com/kuinnke.htm
 1922年、内科医Quinkeにより初めて記載された皮膚、皮下組織、時に粘膜に見られる一過性、限局性の浮腫で、血管神経性浮腫ともいわれる。20~30歳代に多く、性差はない。通常は突発発作的に数センチメートル大の浮腫が生じ、数時間から数日続いた後消失する。後発部位は、顔面特に眼瞼、口唇に多い。アレルギーの一つと考えられている。薬剤では、アスピリンなどの解熱消炎鎮痛薬、降圧薬、ペニシリン、経口避妊薬、線溶系酵素 などが原因医薬品として知られている。
 30数年の臨床経験で2例の経験がある。その一例を紹介する。 続きを読む

治療のあれこれ 一覧