小島歯科医院 名誉院長ブログ

治療のあれこれ

舌の裏側を見てみよう

2011年08月18日(木)

舌下部静脈 舌の裏側の静脈を時々見てみよう。一般的に舌下部静脈が目立たない状態が正常である。明瞭に見える時、特に蛇行やコブコブが著しい時には、全身の末梢循環が悪くなっていると考えられ、臨床的には、肝機能障害や静脈内圧上昇、高血圧、右心不全などで多くみられる。その時には、内科の先生に相談することとその状態の変化を観察することを勧めている。そして、血流が良くなると、舌下部の静脈が目立たなくなることも付け加えている。また、抜歯などの外科的処置やスケーリングなど歯周治療にも影響があることを伝えている。 続きを読む

下顎前歯がほとんど見えない

2009年08月19日(水)

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 患者さんの訴えをよく聞き、本人の気持ちや感情を理解し、本当は何を求めているのかを適切に受け止める。さらには、口の働きや顎関節の機能を含めた現状や将来のことを説明し、本人も気づかない問題を浮き彫りにする。そして、共に考え、共通理解の世界に立ち、患者さん自身で治療方針を決められるように時間をかけて支援する。 続きを読む

顎関節強直症

2010年03月05日(金)

顎関節強直症 関節内部の骨の癒着や関節周囲の靭帯の石灰化(体の組織内にカルシウムが沈着すること)によって、あごの関節が動かなくなる病気である。
 慢性関節リウマチに併発したり,先天性の場合もあるが,外傷や感染の結果生じることが最も多い。炎症では、中耳炎、乳突炎、耳下腺炎、外聴道炎、扁桃腺炎、側頭部膿瘍、下顎骨髄炎が多い。また、幼・小児期に発症すると、単に開口障害だけではなく、患側のあごの発育が障害され、両側の場合では小下顎症を呈する。 続きを読む

上下前歯の叢生

1990年02月10日(土)

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 患者さんの訴えをよく聞き、本人の気持ちや感情を理解し、本当は何を求めているのかを適切に受け止める。さらには、口の働きや顎関節の機能を含めた現状や将来のことを説明し、本人も気づかない問題を浮き彫りにする。そして、共に考え、共通理解の世界に立ち、患者さん自身で治療方針を決められるように時間をかけて支援する。 続きを読む

側方拡大とT4A併用による上顎前歯の前方移動

2011年12月10日(土)

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 矯正を内に秘めた中高年が増えているが、そのほとんどの方は、煩わしさからあきらめている。ゆっくりでもいいから、目立たなく苦痛の少ないことを望んでいる。
 上顎2番の舌側転位の患者さんに対して、以前はリンガルアーチに補助断線を付けて治療していたが、食事など日常生活にかなり苦労があった。今回、床型エキスパンションを夜間に使用し、日中に1時間ほど筋機能訓練用のT4Aを入れて口唇閉鎖と鼻呼吸、舌運動の練習した。違和感なく治療を続けることができ、実施後3か月ほどでかなり改善した。側方拡大することにより口の中が広くなり、T4Aの効果も相まって前歯も前方へ拡大してきた。その後、床型エキスパンションを中止し、夜間もT4Aへ切り替えた。上下臼歯部の咬合も安定してきた。 続きを読む

先天性欠如と埋伏歯

2010年03月02日(火)

 生え替わる時期(明らかな左右差や萌出順番相違も参考に)に乳歯が抜けても永久歯が萌出してこない時には、レントゲン撮影による確認が必要です。生まれながら歯の数が足りない「先天性欠如」と歯はあるけれども歯が生えてこない「埋伏歯」があります。 続きを読む

歯肉アーム部の破折で考えたこと

2012年12月15日(土)

歯肉アーム部の破折1 トラブルが生じた時に、冷静に考え自分を信じることが大切だと思う。目の前の現象にとらわれて、慌てふためいて対応すると、取り返しのつかないことが起きる。
 今回の症例でも、義歯が合わない、即、義歯の調整と思いこまずに、なぜだろうと、ふと間を置いたことが良かった。10日ほどの義歯未装着によって歯が移動するかもしれないという柔軟な発想が成功への秘訣だった。 続きを読む

入れ歯を入れると骨の出っ張り部が痛い

2010年02月13日(土)

骨隆起1 舌側隆起は外骨症の一種であり、局所の骨質の発育異常によって生じると考えられ、病理組織学的には骨腫ではなく、層板骨の増殖からなっている。しかし、それは、入れ歯をつくる時に、大きさや疼痛の緩和策などの設計に大きな影響を与える。今回は外科的にそれを除去することにより、入れ歯を小さく片側だけにすることができた。また、将来的にも入れ歯の安定に役立つと思う。 続きを読む

6歳児の下顎前突

2016年11月14日(月)

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上顎1番の逆被蓋がムーシールドにて改善

2016年01月13日(水)

2015-10-21-%ef%bd%81 このような逆被蓋の症例では、リンガルアーチと補助断線にて対応していました。しかし、今回の児童は接触型スポーツを楽しんでいたので、日中における口腔内固定装置の使用を避けることにしました。口腔機能もしっかりしていたので、夜間のムーシールドによる治療法を選択しました。そして、ご家族の協力を得て、食事時の姿勢や食べ方の改善も熱心に取り組みましたので、2ヶ月ほどで被蓋が改善しました。苦痛なく、思い切り活動ができことを非常に喜んでいました。今後も経過観察を行い、見守っていきたいと思います。 続きを読む

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