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マイナンバーの利用範囲拡大を阻止

2015年10月07日(水)


  改正マイナンバー法が9月3日の衆院本会議で、自民、公明、民主などの賛成多数で可決、成立した。そして、10月から各世帯に個人番号の通知が始まった。
 2013年5月に成立したマイナンバー法では、来年1月から税金、社会保障、災害関連の3分野を中心とした行政手続きで番号を活用すると定めていた。そして、附則第6条では、施行後3年を目途に国民の理解を得つつ利用範囲を見直すものと規定していた。また医療情報については、マイナンバー法の審議段階からその機微性が重視され、マイナンバーの利用範囲から除外されていた。
 しかし、改正マイナンバー法では、施行前にもかかわらず番号の利用範囲を来年1月から特定健診にまで拡大した。その情報は、個人の血圧、尿検査や血液検査の結果等を含む、紛れもなく医療情報である。
 年金情報流出に見られるように、漏えいの危険は明らかである。戸籍や住民票といった制度がないアメリカでも唯一の身分証明、ソーシャルセキュリティーナンバーのトラブルは絶えないという。利用範囲の拡大に伴い、個人のマイナンバーを保有する事業者が増えれば、情報流出の可能性はなおさらに高くなる。様々な個人情報を一元化すればするほど被害も甚大なものになる。
 重要度のレベルに応じて管理していた個人情報が自分の手の届かぬところに平積みに蓄積され、利用の認識、認容などの情報コントロール権が奪われていく。憲法をないがしろにした法律によって、どこまで行政の利便性を優先するのだろうか。
 保険医協会は、マイナンバーの利用範囲拡大を阻止し、実印を持ち歩かされるようなマイナンバーカードを拒否し、自分の情報は自分で管理するという国民の基本的人権を守り続けていきたい。

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