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小児期の正常な口腔機能の獲得・成長を保険診療で

2014年01月19日(日)


 パンの耳を食べない子供がいる。食べさせない保護者もいる。しっかり咬める子供は2割ほどしかいない。食べ物を喉につまらせたり、窒息する子供や高齢者も増えている。
 軟らかいものを好んで食べていると、咬む力だけではなく、口腔機能も育たない。咬んで食べるための、上下の歯の間に食べ物を乗せる舌の働きが発達していない。咬む能力は生まれつき備わっているわけではなく、訓練によって身に付くものである。ほんの少し心がけるだけで、咬む回数はいくらでも増やすことができる。身近にある食材を考えながら選ぶ、あるいは調理法をほんの少し変えるだけで、咬む回数が自然に増え、無理なく咬めるようになる。
 しかし、正常な口腔機能の獲得・成長を促すために、保険診療では、小児期の歯の喪失に対する小児義歯という形態を評価しているが、機能の検査や治療を対象としていない。唾液量測定や反復唾液嚥下テスト、ガムによる咬合力判定、こんにゃくゼリーによる咀嚼能率、口蓋に付着させた海苔を舌ではがし取る時間、開口時間など口腔機能を検査し、どこに問題があるかを考える。歯の萌出状態や舌機能の発達に合わせた適切な食べ方の指導と治療が求められている。食姿勢の大切さも訴えていきたい。

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