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技工士の待遇改善を

2009年06月18日(木)


就業歯科技工士年齢構成 歯科技工士数は近年減少傾向にあり、特に若年者では著しい。技工士の高齢化(平均年齢47歳 日技平成15年実態調査報告)が進み、平成18年の年齢構成をみると、40歳以上が60%以上を占めている。また、歯科技工士学校・養成所は、平成18 年現在、全国で60 校であるが、ここ4,5年の間に12 校・科が廃止されている。さらに、数箇所の廃止が予定、予想されている。そして、平成16年保健・衛生行政業務報告によると、平成16年の25歳以下の就業歯科技工士は2493名であり、この間の歯科技工士学校卒業生10565名と比較すると75%以上が離職しているという実態がある。石川県歯科技工士専門学校の平成20年2月の調査では、卒業7年後も技工士を続けている人は28.1%であった。
 歯科技工士の3人に1人が200万円以下の〝ワーキングプア〟状態に置かれ、日曜日や深夜まで寝る時間を削って働かざるを得ない状況であり、技工士における離職率の増加に拍車がかかっている。このままでは10年後20年後には確実に技工士は足りなくなり、長時間労働に支えられている良質で安定した補綴物製作の確保は、今後早期に困難になってくるだろう。
 患者・国民の保険で良い歯科医療への要求に応えるべく、歯科医師をはじめ歯科医療従事者が苦悩している。それでも成り立っているのは、人のために尽くすことや思いやる心を大切にし、身を粉にして働いているからである。しかし、限界を迎えようとしている。 これら技工士を取り巻く諸問題の原因は、鋳造歯冠修復など、ほとんどの歯科医療の保険点数が20年間も据え置かれていることが影響している。その間に消費者物価が1.5~2倍になり、明らかに均衡を欠いている。
 国や厚生労働省は、国民の健康を守るために鋳造歯冠修復などの保険点数を、消費者物価や人件費の伸びなどに見合う十分な評価すべきであり、また、長期展望に立った技工士育成に力を注ぐべきである。

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