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食物アレルギー講演会 第2弾

2019年07月07日(日)


001 家庭・園と学校・病院 それぞれのみかた
 ~ 子どもたちのために 最善の道を探る ~
講師 武石 大輔氏(城北病院 小児科)
日時:2019年7月7日[日]午後 2:00~4:00 ごろ
会場:ホテル金沢 2階 ダイヤモンド
 7日(日)午後、ホテル金沢にて昨年11月に開催して好評を博した武石大輔先生の食物アレルギー講演会第2弾を開催しました。今回も定員を超えたこと、そして教育委員会や栄養士会、保育士会、マスコミなどの多くの後援を頂いたことに、関心の高さが伺えました。前半は基本的なこと、前回の復習や追加、後半はそれぞれの立場から見た食物アレルギーついて解説がありました。質問は、相談が途切れることなく30分以上続きました。食物アレルギー問題に直面している皆さんの身近な問題や疑問点、困難な事例などに対する武石先生との質疑応答は、異なる立場の方々の現状や苦悩が分かり、参加者にとって相互理解・連携促進の一助となる非常に有益な時間でした。
メモ
 前回の食物アレルギー講演会
kojima-dental-office.net/20181111-4353#more-4353
 食物アレルギー診療ガイドライン2016 ダイジェスト版
www.jspaci.jp/allergy_2016/
A.食物アレルギーの基本的なこと
 1.定義
   食べ物によって免疫学的機序を介して体に不利益な症状が惹き起こされる現象
  ①IgE依存性反応  血液検査 +
  ②非IgE依存性反応  血液検査 ー
 *食べ物によって惹き起こされても非免疫学的機序を介するものは、食物不耐症という
  ①代謝性疾患 乳糖不耐症 分解酵素が少ないので下痢を引き起こす
    ②薬理学的  カフェイン
    ③毒性    ヒスタミン中毒
    ④その他突発性 亜硫酸塩
 2.臨床型分類
  ①新生児・乳児消化管アレルギー  牛乳のみ
  ②食物アレルギー関与する     1歳未満
    乳児アトピー性皮膚炎          湿疹
  ③即時型症状           食べて2時間以内
  ④食物依存性運動誘発       運動による再現立証が困難で診断が難しい
  ⑤口腔アレルギー症候群      イガイガする
 3.有病率
  ①年齢が上がるにつれて、徐々に少なくなる
  ②年々増えている
    理由として
          ・きれいすぎる環境
       生まれた時は同じ細胞が感染とアレルギー担当細胞に分化するため、
        感染対応の必要度が少なくなればアレルギー対応に細胞を回せる
       田舎より都会に多い
     ・認知されてきている
 4.原因食物
  ①頻度
    ・卵、牛乳、小麦のトップ3は変わらない、合計のシェアーは少し増えた
    ・食べ物の変化により原因も変わる
      2016年は、ピーナッツが増え、蕎麦が少なくなった
  ②新規発症例
    ・0歳児では、卵、牛乳、小麦だか、1歳児になると、魚卵、ピーナッツ、果物
  ③誤食
    ・3歳まで卵、牛乳、小麦
  *大豆アレルギーは難しい 醤油などの発酵したものは低アレルゲン化される
               加熱や調理による抗原性の変化はまだ解明されていない
                              豆腐、納豆、豆乳などを一律の対応ができない
  *卵白のどっちの蛋白がアレルゲンなのかを知る
   OVA(オボアルブミン)感作率100%、加熱により凝固するので抗原量が低下
   OM(オボムコイド)感作率66%、熱や化学処理に対して安定
 5.症状
  ①アナフィラキシー
   アレルゲンなどの侵入により、複数の臓器にアレルギー症状が惹き起こされ、
   生命に危機を与える得る過敏反応
    皮膚と呼吸器、消化器
  ②アナフィラキシーショック
   アナフィラキシーに血圧低下や意識障害を伴う場合
      10%とかなり多いので注意が必要
  ③皮膚粘膜
    ・蕁麻疹は急に出て数時間で消失
            皮膚症状は100%出はない、蕁麻疹は必ず出ない
            8%は皮膚症状ががない
    ・結膜充血、喉のイガイガ・声がれ、唇の腫れ
  ④消化器・呼吸器
 6.感作 暴露により準備状態(アレルギーが生じる状態になること)
  *胎内感作により誘導されるIgEはアレルゲンに対して低親和性
    (食物アレルギーを起こしにくい)。
  *口から入ったアレルゲンより、湿疹のある皮膚からのほうが発症リスクが高い
  *経皮感作はアレルギーを起こす方向に働く、
     それに対して経口感作は治す方向に働く
  *パン職人や蕎麦打ちの免疫や消化管未成熟な赤ちゃんが経気道感作
     乳児湿疹をよくする
 7.診断
   血液検査と皮膚テストは可能性を探り、負荷試験は診断となる
  ①血液検査
   *血液検査が+でも食べられればアレルギーではない
   ・血液検査IgEの数字が大きいほど症状が出やすい
   *血液検査(準備状態)と症状は必ずしも一致しない
    IgE+ 症状-
     マスト細胞上の隣同士の抗体に架橋がないと活性化されない
    IgE- 症状+
     血液中に抗体が余っていない
  ②交叉抗原性の理解
    ・メロンにアレルギーがあれば他のフルーツも可能性が高い
    *魚アレルギーは種類と量を個別で観る必要がある
     症状が出なければ食べた方がよい→ 食べられる量が増えていく
    *マカダミアナッツでアナフィラキシーを起こし
     今まで食べていたピーナッツも血液検査が陽性にでても食べても大丈夫
     食べたことがないナッツ類は病院で負荷試験を行う→自宅→集団
    *鶏卵と魚卵に交叉抗原性はないが、
     ピーナッツとナッツ類は交叉抗原性の可能性が高い
    *魚類の抗原であるパルフアルブミンは全ての魚の筋肉の中にあり、
     交叉抗原性の可能性が高いが、個別に誘発症状の有無を確認する
    *偽魚アレルギー アニサキスの幼虫と鮮度が落ちた魚の筋肉内のヒスタミン
  ③皮膚テスト ブリックテスト
    15分の観察
    *血液検査でまだ検出できない乳児食物アレルギーに有効
    *口腔アレルギー症候群では有用
  ④食物経口負荷試験
    ・病院によって多少やり方が異なる
      15分おきに順次量を増やしていく
            外来の適応 Score2以下 直近のアナフィラキシー歴なし
    ・解除 卵1個、牛乳200ml、小麦g
    *症状が出現した食べれた量の1/10から自宅で食べていき、
            段階的に増やしていく
 8.治療と予防
  ①時代による変遷
   ・1950年 食物アレルギーが病気として認められる
      ・ガイドライン2005年
     基本は原因食物を食べさせないこと
   ・ガイドライン2012
     症状を起こさずに食べること
     基本は必要最低限の除去
   ・ガイドライン2016
     治療ではなく栄養指導
      過剰な除去を避ける
      誤食防止
            定期的な栄養評価
      QOLの維持 個々の患者、家庭環境
  ②初期対応
    ・エピペン 迷ったら打つ
      エピペンの適応がない場合は頓服のませて10~20分様子を見る
    ・仰臥位 頭を高くしない→オンブではなく横抱きで移動
    ・乳幼児の口の周りの発疹だけであれば接触性蕁麻疹
       軽症なので食べ続ける
     *服の中の蕁麻疹や咳が止まらない、激しくお腹を痛がる場合は病院へ
    ・離乳食の開始時期は生後5~6ヶ月
     *卵製品の離乳食開始を遅らせると、アレルギー発症の危険性が高くなる
  ③自然治癒
    ・牛乳・小麦は3歳、卵は6歳で6割治る。小学校まで持ち越すと治りにくい。
    ・消化機能(タンパク質を分解)の発達と免疫機能の成熟により治る
  ④経口(減感作)療法
dot.asahi.com/aera/2016031000249.html?page=1
    ・症状が現れない最大量を繰り返し食べ、定期的に少しずつ食べる量を増やす
    ・治療中はアレルギー症状が出る
    ・アレルギー症状が出た後も間を空けずに翌日も続ける
    *できれば最初は病院で
     自宅で始める場合は、できるだけ火の通ったもの
            昼の時間帯に もしもの時に病院がやっている時間に

ここからが後半
B.それぞれの立場から見た食物アレルギー
 子どもたちが安心して、安全な食生活を送れるように、みんなで考える
  ①病院から
   ・正しい診断をつけるところ
     慣れていないクリニックもある
     いたずらに除去を続ける可能性も
   ・自宅では少しずつ食べられるようになっても、
     園や学校など集団生活では除去継続
   ・必要な時に、指示書・学校生活管理指導表を記載
  ②家庭から
   ・この子は食物アレルギーがあるのか心配
     →授乳・離乳の支援ガイドに沿って普通に食べる
 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)
www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04250.html
      症状が出たら医師の指示に従う
      兄弟では下の子の方がアレルギーが弱くなる
      乳児期の湿疹を治療しておくと、アトピーや食物アレルギーの発症が減る
   ・除去食って大変
   ・少しずつ食べさせてと言われても、どれくらい食べたらいいのか
   ・食物アレルギーがあると、入園・入学のとき大変
   ・いつ誤食して症状が出るかわからないので心配
    ③園・学校から
   ・食物アレルギーがある子を預かるのは不安
   ・アレルギーの症状なのかどうかわからない
   ・薬を飲ませて、副作用とか大丈夫?
   ・どこまで対策をとればいいの?
     →解除の確認ができるまでは、園・学校では除去とする
   ・指示書を毎年出してください。血液検査をしてきてください
 学校給食における食物アレルギー対応について
www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/1355536.htm

 あさイチ 2019年3月25日放送
 食物アレルギーの新常識
www1.nhk.or.jp/asaichi/archive/190325/1.html
 ためしてガッテンでも 2018年01月31日放送
食べてないのに突然発症!?食物アレルギーの新常識
www9.nhk.or.jp/gatten/pdf/program/P20180131.pdf#search=%27%E6%89%8B%E8%8D%92%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%82%89%E7%99%BA%E7%97%87%E3%81%99%E3%82%8B%E9%A3%9F%E7%89%A9%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC+NHK%27

食物アレルギー講演会 第2弾1① 家庭・園と学校・病院 それぞれのみかた
 ~ 子どもたちのために 最善の道を探る ~
講師 武石 大輔氏(城北病院 小児科)
日時:2019年7月7日[日]午後 2:00~4:00 ごろ
会場:ホテル金沢 2階 ダイヤモンド
 フォーラスバーゲンのためホテル周辺は大渋滞が予想されますのでお気を付けください。定員を超えましたので締め切りました。
<対象>
  歯科医師、医師、医療機関のスタッフ、保育士、養護教諭、栄養士、
  調理師等のほか興味のある方はどなたでもご参加いただけます。
◆ 定員200人
◆ 申込締切 7/1[月]
  定員に達した場合は、申込締切より前に締め切る場合があります。
  お早めにお申し込み下さい。
食物アレルギー講演会 第2弾②◆質問がある方は質問内容をご記入の上、 6/24[月]までにお送りください。
◆申込方法
  ①医療機関または団体名、②申込者名、③電話番号、④参加者名と職種を記入の上、  石川県保険医協会にお申込みください。
後 援 : 石川県教育委員会、金沢市教育委員会、石川県栄養士会、石川県保育士会、
    朝日新聞金沢総局、石川テレビ、エフエム石川、テレビ金沢、北陸朝日放送、
    北陸中日新聞、北陸放送、北國新聞社、毎日新聞北陸総局、読売新聞北陸支社
主催:石川県保険医協会
  金沢市尾張町2-8-23太陽生命金沢ビル8階
 TEL 076-222-5373
 FAX 076-231-5156
  Email  ishikawa-hok@doc-net.or.jp

~ご案内~
 昨年11月に開催して好評を博した武石大輔先生の食物アレルギー講演会をもう一度開催します。食物アレルギー問題に直面している皆さんと、アレルギーについての理解を深め、連携促進に役立てていただくために、今回は少し視点を変えて企画してみました。
 前回の講演会では、IgEの血液検査と症状は必ずしも一致しないこと、口から入ったアレルゲンより、湿疹のある皮膚からの方が発症リスクが高いこと、牛乳・小麦は3歳、卵は6歳で6割が自然治癒するが、小学校まで持ち越すと治りにくいこと、心配のあまり離乳食の開始時期を遅らせると、アレルギー発症の危険性が高くなること等、多くのことを学びました。
 また、食物アレルギーの考え方について、2005年では原因食物の除去が基本だったのが、2012年になると症状を起こさずに食べることに変わり、2016年には治療ではなく栄養指導へと変化していきました。経口(減感作)療法では、症状が現れない最大量を繰り返し食べ、定期的に少しずつ食べる量を増やしていくこと、治療中はアレルギー症状が出ることやアレルギー症状が出た後も間を空けずに翌日も続けること等も理解しました。
 今回、講師の武石先生には、より身近な問題や疑問点、相互理解が困難な事例などを分かりやすく解説して頂きます。異なる立場の方々の現状や苦悩を知り、双方向に意見交換ができる機会となることを願っています。奮ってご参加ください。
※講師に質問のある方は【6/24(月)まで】にお寄せください。

<講演抄録> 講師  武石大輔
 昨年「食物アレルギーのみかた」と題して、食物アレルギーの基本的なお話をさせていただいたところ、本当にたくさんの人に聞きにきていただきました。 この分野に多くの人が関心を持っていることが嬉しい反面、十分に理解されていない現状もわかりました。 そこで、本年もより多くの人に食物アレルギーのことを知っていただくために、基本的なことを中心にお話ししようと思っています。
 また、食物アレルギーは病院で診断されますが、その後の治療・対応の現場は、各ご家庭であったり、通っている園・学校になります。 それぞれが上手く連携をとることが、子どもたちが安心して安全な生活を送るためには不可欠です。 今回はその点にも注目してお話します。

[略歴]
2003年 金沢大学卒業
2010年4月~10月 国立病院機構相模原病院でアレルギーの研修
2010年11月~2011年3月 東京慈恵会医科大学第三病院でアレルギーの研修
2011年4月~(公社)石川勤労者医療協会 城北病院 小児科で勤務

<参加者内訳>
医師   17人
歯科医師 12人
看護師  28人
養護教諭  9人
栄養士   35人
保育士   30人
調理師    13人
その他   63人 合計207人

 

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