小島歯科医院 名誉院長ブログ

花粉症と口の渇き

2009年03月21日(土)


 花粉症患者さんに抗ヒスタミン剤を使用しますと、直ちに唾液流量が激減する場合がある・・・と、友人の耳鼻科の先生からお聞きしたことがあるのですが、実際はどうなのでしょうか? 唾液と虫歯は切っても切れない関係がありますので。

アレルギー科医師からの回答
 抗ヒスタミン剤内服による口渇(時に排尿障害)は抗ヒスタミン剤が併せ持つ抗コリン作用に由来します。以前の(いわゆる第一世代とされる)抗ヒスタミン剤(ポララミン、タベジールなど)はかなり抗コリン作用が強いのですが、現在アレルギー性鼻炎におもに用いているもの(当院のラインナップで言うとアレグラ、タリオン、アゼプチン、アレロック、クラリチン、エバステル、アレジオン、ジルテックです)ではこの抗コリン作用はかなり軽減されています。もちろん抗コリン作用の現れ方にも個人差があり一概には言えませんが、実際には副作用として気になるのは眠気だけといってもいい感じです。蛇足ですが市販のお薬は眠気も強く抗コリン作用も強いものが多いので注意が必要です。医療機関で出すものより市販薬の方が副作用が強いという少し不思議な現象がみられます。

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